ココニコのキモチ

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いろどり工房ココニコ管理人(ボランティア)のキモチブログです。日常生活と本職(教育分野)の気づきのお話をしています。

仕事場のお引っ越し

事場が7月の下旬にお引っ越しをしました。
今までは新宿区の高層ビルの14階にいたのですが、今度は渋谷区の8階建てのビルの3階です。
引っ越し後の最初の出勤の日。
地図をたよりにビルの前まで来て、しばし呆然としました。

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よく知っていたビルでした。
約30年ぐらい前に何度も来たことがあるビルでした。
よく歩いた街のそばとは思っていたのですが、まさか何度も行ったことのあるビルとは思いもしませんでした。

訪問していたのは2階にあったエプソン販売という会社でした。
今はまったく別の会社が入っています。
自分のフロアが3階だったので、エレベーターではなく階段を上っていきましたが、当時も同じ階段を上ったなあという記憶がよみがえり、なにか不思議なキモチになりました。

大昔、2階にあったのは、エプソン販売。
何をしに行ったかというと、パソコンの調達です。
当時はパソコンというとNECの98シリーズが日本のパソコン市場シェアの8割以上を占めていました。ひとつの企業が8割を占めるというのはすごいものでした。そこへエプソンが互換機で戦いを挑みましたが、NEC知的所有権を侵害しているとして裁判を起こしました。
結果的に和解し、NECエプソンの動きを黙認しました。
間近に迫っていた日本に襲来するIBM陣営との戦いには、98陣営を作って対抗できたのはよかったのだと思います。自社ブランドにこだわり知的所有権を大事にしたNECが、仕様を無償公開することで安価なパソコンで攻めてきたIBM陣営に圧倒され、こんなに早く市場の独占状態が終わってしまうとはびっくりしたものです。市場を独占してしまったがために、小さな判断ミスが続いたとふり返ってみれば言えることですが、なかなか難しいものです。

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NECに比べると処理が高速、筐体が小さい、そして安かったというエプソンのパソコン。
当時担当していた小中学校向けのソフトを動かすにはちょうどよかったのです。
びっくりするような金額で卸して頂けたので、とても助かりました。
前日に連絡して、手配したトラックに運び込む作業を早朝からしたことなど、なつかしい想い出です。

土地には縁があるものです。
自宅として住む場所、仕事場として勤務する場所、それぞれ何度もお引っ越しをしましたが、後から考えると住む場所はなぜか自然と引き寄せられるように行き着いた土地でした。
仕事場の土地は後から思うとそれまでに何らかの形で何度も行ったことがあった場所とか、何かしら実は縁があったという場所ばかりでした。
不思議なものです。
土地にはある種のエネルギーがあると思うのですが、いいエネルギーの土地だったと後で言えるようにしていきたいなと思います。