我が奥様はトールペイントというものを発端にして、様々な絵を描く技法を学んできています。
トールペイントはヨーロッパの伝統的装飾技法を土台にして、木、ブリキ、ガラス、陶器、布などあらゆる素材に絵を描くことをさしています。家具などの木製品は使うにしたがって色あせてきます。この部分にトールペイントで華やかに変身させたことがはじまりのようです。
新しいアートの分野として発祥の地ヨーロッパだけでなく、アメリカで広がり現在に至っています。
トールペイントはみていると技法が体系的にできていて、これを手順を追って学んでいき、技法を習得し、次第に独自の創作技術を見つけ出しながら成長していくように思います。
我が奥様のやっていることを観察していると、いつも使っている身近なものを大変身させたりできる職人の世界かなと思います。
何気ないいつも使っているものが色あせてきた。
あれあれという間にワンポイントの絵が描かれた。
ボロボロのイメージだったのに、ずいぶんと違ったものになったりします。
無機質なモノが、変身して行く様子をこれでもかと見せられてきました。
モノが変身した結果も大事なのでしょうが、それ以上に変身したモノによって気持ちがあたたかくなったり、気持ちを刺激したりするのがトールペイントのよさだと思います。
さて、トールペイントは見ていておもしろいですが、私が同じことをやっても仕方ないというか、家の中がおかしくなると思うので、別の形で同じく物体によって気持ちをあたたかくしたり、気持ちを刺激したりしたいと思っています。
という意図で、私の妙なコレクションが家の中のあちこちに置いています。
今日はその中のひとつ、我が家のトイレの風景をご紹介。
これです。
アニメのワンピースとブルーレットのコラボ製品が我が家のトイレにあります。
お店には3種類ありましたが、選んだのはルフィでした。
トイレで手を洗う時にこのフィギュアが目に入り、やさしい気持ちになります。同時にすっきりとした香りがトイレ空間に広がります。
モノで気持ちを前向きにしたり、ほんわかしたり。
ある時、突然、今までなかったモノが家の中に出現する。
小さな変化で気分が変わる。
トールペイントのかもし出す精神に通じるものがあると思いながらトイレでしばしたたずんでいます。
もっとも我が娘はワンピースは好きじゃないようです。
はじめて新しいブルーレットに遭遇した時、誰?こんなの買ってきたのはと、非難されました。ふむふむ。共同生活は難しいものです。