ココニコのキモチ

心(ココロ)+笑顔(ニコニコ)=ココニコ

いろどり工房ココニコ管理人(ボランティア)のキモチブログです。日常生活と本職(教育分野)の気づきのお話をしています。

過重労働の教員

朝の東京新聞。日曜版の特集はこれでした。

f:id:kokoniko:20170423165851j:plain

「過重労働の教員」
世界と日本 大図解シリーズ
http://www.tokyo-np.co.jp/article/daizukai/2017/CK2017041402100018.html

東京新聞は毎週日曜日に別刷りで「大図解シリーズ」というのがついてきます。カラー見開き2ページで、イラストや図表満載でひとつのテーマを解説しています。
私は小中学校がお客様という仕事を20年ほど経験してきています。東京のある区で教育委員会の依頼で指定された小学校、中学校に朝から勤務終了まで張り付いて、勤務の実態を分析をするということをしたことがあったのですが、その時の生の実態からすると今回の東京新聞の分析はいいところをついている部分もありますが、似ているけれどちょっと違うというところでしょうか。ちょっとおしいキモチがしましたが、これを読んだ一般の方は鵜呑みにしてしまうかもしれません。
とは言え、毎回、とても学ぶことが多いので、日曜日の東京新聞はいつも楽しみにしています。

昨今、ブラック企業とか過労死とか長時間労働が社会問題になっていますが、長〜く社会人生活をしていると長時間労働にもいろいろなタイプがあると思うようになりました。
前向きなタイプと後ろ向きなタイプと言っていいでしょうか。

長時間ワクワクドキドキ型
ベンチャー企業とか、新規事業を担当している部門などではこういう人に遭遇します。
こうしてみよう、これもやってみようというアイデアも出てくるので、時間が足りなくなるんですね。
仕事が楽しいという気持ちもあるので、ココロの様子は健全な長時間労働です。
まったく疲れも感じなかったり、感じても心地よい疲れだったりします。

長時間拘束型
やるべきことが次から次へと降ってくるので、時間が足りない状態です。
ひとつの仕事が終わると、突然仕事が増えて、いつまでも減らない。
基本的に自分の意志ではなく、降ってくるので、キモチも後ろ向きになります。
拘束されているという状況だったりするので、自分がやりたいこともできずに、降ってくる仕事をしないといけないのでキモチも不健全な長時間労働になります。

両方とも熾烈な努力をしているわけですが、
努力がつらくても、希望があるのか、希望がないかという大きな違いがあります。

長時間労働の話を誰かとしていると、いつも時間数に話が向かう傾向があります。
残業時間が50時間だ、70時間だ、100時間突破だ。。。

同じ労働でも時間数よりも、時間に対する姿勢や目的、ココロを見るべきで、見つめていると様々なタイプがあることに気づきます。
やりたいことが次々と生まれて邁進するタイプ。
やることがないのに労働をしている時間つぶしタイプ。
積極的に居残り行動をするタイプ
周りが帰らないので帰れないタイプ。
上司や管理者に起因して帰れないタイプ。
残業代目当てでのんびりやりたがるタイプ
完璧主義とか熱中するタイプ
要領が悪いとか、ふりまわされるタイプ
何でも抱え込むタイプ
仕事場にいるのが好きで、他に居場所がないタイプ
忙しいこととか、時間の長さに満足の源泉を求めるタイプ

こうしてみると時間ではなく、ココロの拘束の度合いで比較すべきではないかと思います。
純粋に人手不足や仕事量の問題というケースも確かにありますが、こうしてみると本質的な課題は案外ヒトとかココロの問題というケースが多いように思います。
残業をすることを前提に仕事があるという職場は、電通のように決めた時間が来たら帰宅せよというのは効果がありますが、同じ企業でも個別に分析しないと意味がない対策になってしまっているということがあります。
東京新聞の特集を読んでいて、あれこれ考えてしまいましたが、新聞は鵜呑みにしてはいけない。ちゃんと自分で考えることが必要だとあらためて思いました。