ココニコのキモチ

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いろどり工房ココニコ管理人(ボランティア)のキモチブログです。日常生活と本職(教育分野)の気づきのお話をしています。

テスター君

が奥様に怒られないうちに家の中の自分の陣地の整理整頓を進めているのですが、閉校した狛江の秘密基地から持ち帰った私物が結構あり、どうしたものかと思案が続いています。
今日も整理整頓をしていて、こんなものが出てきました。

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テスターです。

1月か2月頃だったと思いますが、勤務先にて、埼玉県戸田市のある小学校に出向いておこなう授業の事前リハーサルに呼ばれたことがありました。
参加したところ、小3理科+プログラミング教育分野の組み合わせの授業のリハーサルでした。
言いたいことだけ言って、リハーサルの場を後にしてきましたが、どんな子供たちなのか、学校の先生方の様子もわからないと建設的な意見にならないというのもありますが、結果的に単に雑談をしに行っただけになった気がします。日本でブームになりはじめているプログラミング教育は、今、最初の一歩がおかしいまま進もうとしていると思うことが多いのですが、これはまた別の機会でどこかで話をしたいと思っているテーマのひとつです。約30年前に一時期、LOGOという教育用コンピュータ言語を広める仕事に携わっていたので、当時とは比べものにならないくらい現場の環境はよくなりましたが、油断すると変な方向に向かいかねないなと思っています。

さて、授業のリハーサルでテスターという言葉が出てきたのですが、この日の夜、私の秘密基地で何気なく小学生くんに「テスターって知っている?」と聞いたところ、知らないという答え。小3の理科で出てくることが多いので、やらなかったのか、忘れてしまったのかわかりませぬが、どうしてもテスターを見たいと言われ、アマゾン君に頼んでみると翌日到着。
キモチの高まりに即応することが教育現場では一番大切なことなので、アマゾン君には感謝しています。
アマゾン君というより、アマゾン君の要求にこたえてきていたクロネコヤマト君のがんばりですね。

ということで、翌日の夜、決められた学習が終わってから、時間延長でテスターと触れ合う時間を作りました。
何をしたのかは私の大事なノウハウの部分なので、紹介できませんが、途中で小学生君のひと言がすばらしかったのです。

「テスターで電気が見えた!」

この感想のすごさがわかるでしょうか。
電気を学ぶことのおもしろさは、目に見えないものを見えるようにして扱うことなのです。
このことが実感できずに過ぎてしまうかどうかで、未来は違ったものになります。
大げさではなく、本当に違ってきます。

もちろん電気だけでなく、いろいろな場面でこれに匹敵する学びや気づきを積み重ねていくことが大事です。
何かを発見した時、気づいた時、それをそばにいた大人がどういう反応をするか、どうあたたかく見守るかで、その子の未来は間違いなく変化します。

例えばGoogleのホームページを思い浮かべてください。
見た目はびっくりするぐらいシンプルです。
今日のGoogle君はこんな見た目でした。

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Googleは日常的に使うのが当たり前になっています。
何かあればググるという習性の方は大勢いると思いますが、Googleの裏側ではとてつもなく複雑なことが起きています。
シンプルな見た目と動作からは想像できない仕組みが構築されています。

名作星の王子さまにはこんな言葉が出てきます。
「本当に大切なものは目に見えない」
目に見えないもので大切なものにはこんなものもあります。
思いやり、感謝、感動、夢、希望。
人のココロですね。

電気
Googleの裏側
人のココロ
世の中には目に見えないものがたくさんあります。
「本当に大切なものは目に見えない」というのは大切な視点です。
目に見えない世界を追究しようという体験、経験のあるなしが、生き方や進む道の違いになっていきます。

電気を扱う授業の中で「見えない電気を見えるようにして扱う」ということが実感させられる力量のある先生に教わった子供はとても幸せです。
小3の理科では乾電池と電球をつなぎ、電球を光らせる実験をします。
エネルギーとしての電気
エネルギーの変換された光

小3では乾電池と豆電球の間にいろいろなモノを入れて、豆電球に明かりがつくかどうか調べたりということがよく行われます。
こんな授業の光景を見たこともありました。

10円玉は明かりがつく
木のものさしは明かりがつかない
紙やガラスも明かりがつかない
太い鉛筆の芯は暗いけれど明かりがつく
でも長い芯にするとつかなかった
鉄の棒だと明るい
塩水は・・・ついた!
塩だけだと・・・つかない

人の体も電気を通すことに自ら気づいたりします。

仕事柄、数多くの学校の授業ばかりを見ていた時期がありましたが、理科のステキな授業に出会うと見ているこちらも幸せなキモチになったものです。
普段の学校の授業、普段の生活の中で気づいたこと、考えること、感動したことの蓄積が問われる入試制度に大学受験では2020年から始まりますが、教育の質が問われるようになるので、差がつく課題には今までのような受験勉強が通用しなくなるので、教育の世界は大きな転換期と下克上の世界が目の前に迫っていると思います。

ちなみにある女子社員に「電気を見る方法を知っている?」と聞いたところ、「電気代の明細を見ればわかる」と即座に言われ、これはこれですごい答えだと思いました。
お片付けをしていたのに、余計なことを思いつき、書きつらねていました。
非常にまずい事態なので、お片付けに戻ります。