ココニコのキモチ

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いろどり工房ココニコ管理人(ボランティア)のキモチブログです。日常生活と本職(教育分野)の気づきのお話をしています。

はいからさんが通る

学の卒業式で定番のはかまが、最近は小学校の卒業式でも増えてきています。
昨年の暮れにある小学校の校長先生から卒業式のはかまについて相談を受けました。
確かにとてもかわいらしいのですが、最後の卒業式に向けて競い合うことを助長してしまうことになり、学校としてのキモチとは違う場になってしまうと悩まれていました。
その小学校のことをよく知っていたので、卒業式としての服装のルールや指針を示すべきとお伝えしました。
卒業式でどのような服装で出席するのかは基本的には個人の自由です。
しかし、不必要な豪華さの競い合いが発生する傾向があるのなら、それが出来ないご家庭への配慮として、学校が一定のルールや指針を示すことは、教育機関としての大事な役割です。
当日、それを受け入れないご家庭が多かったとしたら、学校側はそれを事実として受けとめ翌日からどういう学校にしていくかを考えればよいと思います。
但し、このアドバイスは相手の学校によってまるで異なります。特に、教育委員会やその学校の教育観、教育作法があいまいな場合や運営がうまくいっていない場合は正解はないということになりますので、相談を受けても答えが見つからないという状況になってしまうなと思います。
教育の場は日々の取り組みの積み重ねです。

さて、大学の卒業式のはかま。

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こちらはもう大人なので、本人が決めればよいことですし、大昔から根付いています。
はかまがあたり前になったきっかけは「はいからさんが通る」ではないだろうかと思います。
はいからさんが通る」は大和和紀さんの漫画です。
乙女のお話です。元気いっぱいの乙女です。
やっと前々回のブログでお約束した乙女のお話になりました。
大正時代の女学生の恋愛模様を描いたはいからさんが通る」は作品が完結して今年が40周年だそうです。
「はいからさん」こと花村紅緒は17歳の女学生。竹刀を握ると向かうところ敵なしです。
祖父の代から決められた許婚、伊集院忍少尉との結婚にとまどい、反発していましたが、やがて少尉に魅かれていきます。大正デモクラシーシベリア出兵、関東大震災という時代に翻弄され、引き裂かれながらも、最後は結ばれる一組の男女とそれをとりまく人々の恋愛模様を描いています。
読んで元気になる漫画です。
前々回のブログで紹介した弥生美術館で原画展がスタートしています。
「命短し恋せよ乙女~マツオヒロミ×大正恋愛事件簿~」展に行った際にチラシを頂いてきました。これです。

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はいからさんが通る」 展 ~大正?乙女らいふ×大和和紀ワールド!~ 

は東京の東大農学部の前にある弥生美術館でクリスマスイブの12月24日まで開催中です。
女学生の袴姿は、和装から洋装へと移り変わる過渡期に出現しました。
はいからさんが通る」 展では原画だけでなく、大正から昭和初期の女学生や職業婦人などの女性文化の当時の資料が展示されています。
前回のブログで紹介したあさきゆめみし」の原画も展示されているそうです。原画だけで約200点。
ちなみに、チラシの下のほうに記載がありますが、「ハイカラさん割引」なるものがあります。はかま姿で来場すると入場料が割引となり、「大正乙女しおり」がプレゼントされるそうです。大正ロマンを感じさせてくれる企画です。

この展示会に合わせて、書籍が発売になっています。
これです。

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大和和紀さんの全仕事を網羅した書籍です。
幻の漫画の「はいからさん」と「N.Y.小町」が出会う「初夢!?はいから小町」が特別収録されています。1988年1月の週刊少女フレンドに掲載された後、読むことができなかった作品です。
今年は10月に宝塚歌劇団花組による「ミュージカル浪漫『はいからさんが通る』」が上演され、アニメ映画「劇場版 はいからさんが通る」前編が11月に、後編が2018年に公開されるそうです。元気が出る「はいからさん」に注目です。