ココニコのキモチ

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いろどり工房ココニコ管理人(ボランティア)のキモチブログです。日常生活と本職(教育分野)の気づきのお話をしています。

源氏物語

氏物語は高校の古文では避けては通れないものです。
毎年、必ずどこかの大学入試で出てきます
特に、難関大は「源氏物語」をよく出題します。
なぜかと言うと、
主語がわかりにくく、状況把握も難しいので、読むのには高い知識が必要。
敬語など問題にしやすい要素が多く、問題を作りやすい。
その時代を知らなければ理解できない物語で、やっぱり問題を作りやすい。
つまり適度に難しく、かつ、大作なので問題作りの場所はいくらでもあるということです。

でも、やっぱり源氏物語はむずかしい。
受験勉強ですぐに挫折してしまいます。
そこでいつも受験生にオススメしているのがこれです。

あさきゆめみし 漫画文庫 全7巻 完結セット (講談社漫画文庫)

あさきゆめみし 漫画文庫 全7巻 完結セット (講談社漫画文庫)

 

 傑作漫画「あさきゆめみし」漫画文庫全7巻です。
「まんが」とか「マンガ」ではなく「漫画」がふさわしい大和和紀さんの傑作です。

受験生はこの「あさきゆめみし」を読み、ある程度の流れをつかみ、心情や登場人物の性格を頭に入れておくと、入試で源氏物語に遭遇した時に圧倒的に有利に立つことが出来ます。
源氏物語に遭遇できなかったとしても、難しい源氏物語がでてきたらどうしようという不安にドキドキすることはなくなるので、やっぱり有利です。
受験はキモチの状態で既に勝つ入口に立っていることができるものです。

源氏物語平安時代中期の長編小説です。
作者の紫式部はこの小説しか書いていません。
主人公は光源氏
恋愛小説ですが、政治の権力闘争や平安時代の貴族社会も学ぶことができる恋愛小説です。
源氏物語には様々な女性が登場します。
夕顔、若紫、末摘花、藤壺・・・。
女性との複雑怪奇な恋愛模様が描かれています。
受験勉強と言いながら、どうどうと恋愛小説を読めてしまうと考えれば、古文の世界は実は楽しくて奥深いものなのです。

天皇とたくさんのお妾さんの中のひとり桐壺の間に生まれたのが光源氏
幼い時から優秀な子供で、「光」というニックネームがつけられます。
でも、桐壺の身分は低かったので、天皇の子供なのに天皇になる未来は元々なかった光源氏
光源氏が三歳の時に、桐壺は死んでしまいます。
どんどんグレてしまいます。
しかし、光源氏には恋愛力があった。
話しかけ、ニコッと微笑むと、みんなあたたかいキモチになる。
光源氏が十歳の時、天皇の奥様としてやってきた藤壺に恋をする。
義理の母に恋をしたのです。
義理の母との間できた子供が冷泉。
天皇は自分の子供と思っていたので、冷泉は天皇になる。
やがて本当のことが冷泉に知られることとなり、光源氏は「上皇」となり、気づいたら権力を持つひとりとなります。
ところが、気づいたら自分がつき合った女性は不幸になっていた。
後悔と葛藤。

ちょっと話がそれました。
源氏物語は登場人物も多くストーリーも複雑なので、事前に登場人物や物語を知っておいた方が圧倒的に有利です。
だから「あさきゆめみし」です。
登場人物とストーリーをつかみ、源氏物語に十分親しんだなと思ったら、問題集で源氏物語の原文にふれるのが王道なのです。
問題集に取り組むと、「おや、これはあのシーンか。すると、登場人物はあの人とあの人だな」と推測でき、問題文を読むのが楽になるのです。
これだけでも勝負は圧倒的に有利ですね。

ついでにポイントをご紹介すると、問題文と向き合う時には、まず敬語と主語を追うのが大切です。
敬語は誰から誰に敬意が払われているかに注目します。
敬語の種類、単語などによってこれがわかります。
敬語として使われる単語は最低限暗記しておきましょう。
源氏物語の問題を読む時には、尊敬語、謙譲語、丁寧語を区別してとらえ、敬意の対象は誰なのかを探りながら読むのです。
また、源氏物語は主語が省略されることが多いのも特徴です。
だから問題を作りやすい。
だから受験勉強も文を読む時に主語は?を考えながら読む練習がポイントです。
助詞に着目すると主語が見えてくるのですが、あさきゆめみし」に没頭するのと並行して、自分で読みやすい古文の文法の参考書を読み込んでおくとよいでしょう。
古文は、敬語と主語と単語が大事です。
そして「あさきゆめみし」で難関大学によく出る源氏物語にも親しんでおく。

息子は今年大学を卒業し、研修医の一年目をスタートしましたが、受験に必要な古文がニガテだったので、「あさきゆめみし」を全巻セットで用意し、渡したものです。
結果的にふり返ると、「あさきゆめみし」を真剣に読んでいたのは私でした。
息子に買ったつもりが、自分ではまったのでした。
息子は少女漫画の画風が合わなかったのかなと思います。

さて、「あさきゆめみし」に限りませんが、漫画は勉強の立派な副読本になります。
進路指導にも使える漫画はたくさんあります。
モチベーション増強にもなります。
息子は「あさきゆめみし」ははまらなかったようでしたが、のめり込んでいた漫画がありました。
ひとつは、三国志

三国志全30巻漫画文庫 (潮漫画文庫)

三国志全30巻漫画文庫 (潮漫画文庫)

 

横山光輝さんの名作です。
全巻持っていました。

もうひとつ大事にしていたのは、これ 。

Slam dunk―完全版 (#1) (ジャンプ・コミックスデラックス)

Slam dunk―完全版 (#1) (ジャンプ・コミックスデラックス)

 

SLAM DUNKスラムダンク)」
高校バスケットボール選手の桜木花道が主人公の井上雄彦さんの傑作です。
スラムダンクに登場する安西先生の言葉からは最後まで、あきらめない大切さを学ぶことができますし、受験生にはとてもよいカンフル剤になる漫画だと思います。
スラムダンクも全巻持っていましたが、テレビアニメのDVDもすばらしい作品です。

受験に漫画はよく合うのです。
但し、漫画との付き合い方の作法を間違えると合格から遠のくことになりますので、ご注意ください。やるべきことを正しくやる習慣を身につけている受験生のみに効果があります。

さて、前回のブログの最後に次回は乙女の話だと書きました。
まったく違うではないかと言われそうですが、書き始めはそのつもりだったのですが、途中から方向転換してしまいましたし、少々というか、だいぶ長い文章になってしまいました。
ということで、次回こそ、乙女の話にします。