ココニコのキモチ

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いろどり工房ココニコ管理人(ボランティア)のキモチブログです。日常生活と本職(教育分野)の気づきのお話をしています。

合格!

日前、担当していた小中高校生向けのEdTech研究施設に高校3年の卒業まで在席いただいた女子生徒のお母様から1年半ぶりに連絡を頂きました。
短大に進学していたのですが、大学の編入試験に合格したという連絡でした。
うれしい連絡でした。

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様々な選択肢の中から熟慮の上、短大へ進学した生徒さんでした。
短大合格後も高校卒業まできちんと来て勉強を続けていたのが想い出されます。
合格から高校卒業までの間に、短大で学びつつ、編入試験を受けて四年制大学に進むという道を選択しようとなりました。
中学受験、高校受験、大学受験であれば的確なアドバイスができますが、編入試験については正直、経験も知識もゼロでしたので、私も最初は五里霧中でした。
世の中には大学編入試験専門の予備校があったり、その道のプロなる人もいるというのがわかり、直接行ったり、会ったりして吸収し、短大と大学の情報も足で集めて、集約し、分析し、改良し、卒業までの短い期間で伝授しましたが、一番大切なのは受験テクニックでも、情報でもなかったというのがその時に私が学んだことでした。
一番大切なのは、キモチです。
進学した短大は短大の中でも有名な女子短大でした。
入学したら、楽しい、楽しい日々で普通は編入への挑戦はしなくなってしまうものです。
卒業までにお母様とも話をし、短大にまず入り、もう一度進路について真剣に考えつつ、その後、編入も考えるという道を進むということでご家族のキモチも確認できたので、最大限考えられる支援をして送り出しました。

進学の目的で迷う部分があるのなら、女子が圧倒的に多いので、女子の場合に限るということになりますが、短大はひとつの選択肢です。
短大は進学先にもよってはびっくりするくらい少人数でていねいに専門的な教育を受けられます。学ぶキモチがある女子で、とことん打ち込みたい分野がまだあいまいであれば、一旦短大に入学し、自分の道を見つけて四年制大学へ編入すればよいという道は心意気がきちんとしていれば、あの決断があるから今の私があるという時が必ず来ます。

私がかかわった女子高校生は様々な状況から、自分の意志で決め、私はその選択をさらに開花させる道をアドバイスしただけですが、本当にホッとしたところです。

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短大について少し見てみましょう。
平成28年度に短大は公立で17校、私立で326校あります。
ピーク時には短大は600校がありましたので、約4割以上も減っています。
来年から18歳人口の減少が始まりますので、短大に限らず、学校経営は曲がり角です
学生数も53万人がピークで減少を続け、平成28年のデータでは12.8万人。
ピークの3割もありません。
一方で、大学は45%、短大は70%近くが定員割れを起こしています。
何となく進学してしまうということも恐ろしいほど増えています。
こんな中、今年は短期大学にとって恐ろしいことが起きています。人気短大のひとつの青山学院女子短期大学が2019年度から学生募集を中止すると発表したのです。
定員割れにも縁がなかった短大ですが、残念なことです。

私が若かりし頃は、青短、白短、赤短、明短という言葉がありました。
青短は青山学院女子短期大学です。
白短は目白にあるからという理由で学習院女子短期大学
赤短は赤坂にあるから山脇学園短期大学
明短は明治大学短期大学
青短の募集終了で青短、白短、赤短、明短の全てがなくなることとなりました。
東京ではこの他に、立教女学院短期大学も今年の春の入試で募集が最後になりました。

短大は、2年または3年で専門教育を受けることができる場です。
まだまだ伸び、存在意義のある教育機関になりうるのですが、青学の募集停止は大きな流れにつながるかもしれません。

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高校生の進路指導、進学指導は難しい職人技の領域になりつつあるなと思います。
めまぐるしく変わる高校卒業後の高等教育の状況。
高卒で就職。
5年後、10年後、その先も考えて接しなければいけません。
やっかいな時代だと思います。
但し、職人にとってはまたとない時代かもしれません。