兵庫県西脇市へのひとり旅のお話の続きです。西脇市がここは日本のへそだと主張していますが、この地で「日本のへそ到達証明書」なるものをゲットしてきました。
渡してくれたお姉様はニコッと笑いながら、「日付の欄は空欄にしておきますので、お好みで書き入れてください」と手渡してくれました。
その後に「100円です」と言われ、この紙が100円?とじっと見つめた後で顔をあげると、またニコッと笑顔。
しばらくして、私の後に同じように証明書をもとめた人がいましたが、その人に対する応対と比べると、たぶん私の時はものすごく暇だったのだと思いますが、ていねいに説明をしてくれました。
教わったことによれば、証明書の上部にいるのが織り姫さんです。この織り姫さんがまとっているのは播州織。
播州織をまとった織り姫さんがWELCOME!と歓迎しているのですね。
左下の言葉にあるように私は日本のへその地に「足跡を記した」のです。
ていねいに説明され、ニコッとされるとキモチがいいですね。
「日本のへそ到達証明書」・・・こういうのは遊び心があってよいと思います。
証明書は封筒入りで1部100円。
最初に「100円です」と言われた時は、えっ?と思ったのですが、目が合ったらすかさずニコッとされ、ていねいに説明してくださった後は何と安い!というキモチに変化していました。すばらしいおもてなしでした。
こんな立て札を見るとここがマムシの多い地域かと思われるかもしれませんが、マムシは日本では北海道から沖縄まで全ての地域で生息していて、調べたところ日本では毎年3000件ほどの被害報告があるそうです。マムシに噛まれてもきちんと対処すれば死ぬことはありませんが、あまくみてはいけないので、すぐに病院にいかないといけません。
さて、西脇の街中を進みます。
こんな場所ばかりを歩き回ってきています。
こんな場所もありました。
最後の写真を見て、おっ!と思われた方は芸術通です。
西脇市で生まれ育った横尾忠則さんのひとつの原点と言われている場所です。
ということで?、西脇市を後にした後、灘へ寄ってきました。
JR灘駅から歩いて7分ぐらいのところにあるのが、横尾忠則現代美術館です。
訪れた時は「旅」をキーワードに作品を集めた企画展「ヨコオ・ワールド・ツアー」が開催されていました。
横尾忠則さんは1980年にニューヨークで見たピカソ展が、それまでのグラフィックデザイナーから画家へ転身するきっかけになったそうです。
美術館ではニューヨーク、インド、バリ島、イタリア、エジプトなどを描いた絵画やポスターを見ることができましたが、壮大でした。
見聞きしたものを変換し、自分の作品の世界に取り込むスタイルが横尾忠則さんの作品ですが、外国への旅が横尾忠則さんのイマジネーションの源であり、生き方なのだというのがよく伝わってきました。
作品からエネルギーをもらえるというのが実感でした。
1階にミュージアムショップがあり、ポストカードを買いました。
これです。
西脇市で見たY字路が題材になっています。
自分で見たY字路が横尾忠則さんにはこういう作品になるのか!というのを美術館の展示でもじっくり見てきたのですが、写真撮影NGでしたので、記憶とキモチを忘れないようにということでポストカードを買ったのでした。
Y字路以外にもう一枚買ったのがこれ。
ビートルズです。横尾忠則さんはビートルズとも親交があつく、数々のポスターを作られています。ゴールデンウィークの初日にポールマッカートニーさんのライブに行ってきたばかりでしたので、美術館でのビートルズのコーナーは感慨深いものがありました。
心地よいキモチにひたりながら、1階のミュージアムカフェでしばし珈琲タイム。
カップの模様には見入ってしまいました。
灘から、あちこち寄り道をしながら、二泊三日のひとり旅は終了。
さて、ゴールデンウイークの最終日は、町田へ行きました。
目的地は国際版画美術館です。
ここでも横尾忠則さんです。
横尾忠則さんの1960年代後半から今年制作した最新作まで、約250点の版画を展示する「HANGA JUNGLE展」です。
横尾忠則さんのほぼすべての版画作品を網羅しているという大規模なものでした。
びっくりしたのがこれです。
写真撮影OKでした。
太っ腹です。
全て撮影してきましたが、その中から少しだけご紹介。
版画というのは横尾忠則さんが創るとこんなにも表現に幅や広さ、手法の多彩さがあるというのがわかると同時に、ぐちゃぐちゃだけど芯のある世界観の奥深さを感じました。
異次元の世界です。
ご本人は「もう二度としません!」と断言している約250点の作品展示は出かけていって正解でした。
1階のショップでは神戸の時と同じようにポストカードを買いました。
これです。
神戸の灘とは違うY字路も買いました。
ゴールデンウィークはポールマットニーさんのライブからはじまり、神秘の街・・・そして最後は神秘の世界で終わったのでした。一見すると、ぶらぶらしているように見られたかもしれませんが、これから8ヶ月の期限付きであるテーマへの挑戦をするため、そのための大事な準備期間として、キモチの整理と決心のための時間にでき、大満足の日々でした。